読了14分
本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。

離れて暮らす親と連絡がつきにくくなった。電話に出ない日が続いて気になる。そう感じたとき、見守りサービスを調べる人は多い。
見守りは、全国で1つに決まった制度ではない。市区町村が行う事業と、郵便局や民間のサービスに分かれていて、何があるかは住んでいる市区町村で違う。まず下の表で全体を見て、そのあとに自治体、郵便局、民間の順で確かめる。数字は2026年10月26日に公式ページで確認したもので、変わることがある。個別の条件は、親の市区町村と各社の公式ページで確かめてほしい。税・医療・法律の個別の判断は、この記事ではしない。なお、この記事には広告(PR)を含む。
| 種類 | 誰が何をするか | 費用の目安 | 申込み先 | 駆けつけ |
|---|---|---|---|---|
| 自治体の緊急通報装置(あんしん電話など) | ボタンで通報、相談ボタン、定期の声掛けや安否確認電話 | 市で違う。名古屋市は月2,145円(所得により)、広島市は月169〜2,233円で無料の区分もある。横浜市は2026年3月末で終了し、見守り機器の月額補助に移行 | 区役所の福祉課など、地域包括支援センター | 市で違う |
| 地域の見守りネットワーク | 民生委員、協力事業者などが異変に気づいたとき連絡する | 利用者の費用は案内に出ていない | 地域包括支援センター、民生委員 | なし(連絡する仕組み) |
| 自治体の配食+安否確認 | 弁当を届けるときに安否を確認する | 市で違う | 市区町村の高齢福祉の担当課 | なし |
| 郵便局のみまもり | 訪問(月1回)、自動音声の電話(毎日) | みまもりでんわは月1,070円〜、訪問は月2,500円(税込) | 日本郵便の申込み窓口 | オプション(警備会社、別契約) |
| 警備会社の駆けつけ | 要請を受けて警備員が駆けつける | 郵便局のオプションは月880円+1回5,500円(税込) | 郵便局経由、または各社 | あり |
| 民間のセンサー・プラグ型 | 電気の使用や動きから生活のリズムを検知し、家族に通知する | 製品ごと | 各社 | 製品ごと |
どれが合うかは、親の状態と住まいで変わる。この記事は種類の違いを並べるもので、優劣はつけない。
厚生労働省の介護サービス情報公表システムは、市町村の生活支援サービスの類型として、「見守り・安否確認」(安否確認や緊急通報サービスを含む)と、「配食(+見守り)」を挙げている。何を実施するかは、市町村ごとに違う。
出典:介護サービス情報公表システム 公表されている生活関連情報(厚生労働省)。
自治体の見守りを調べるとき、最初の窓口になるのは、親の住所を担当する地域包括支援センターか、市区町村の高齢福祉の担当課だ。厚生労働省は、地域包括支援センターを、地域の高齢者の総合相談や権利擁護、介護予防に必要な援助などを行う機関として説明している。
出典:地域包括ケアシステム(厚生労働省)。
電話で聞くときは、次の4点を押さえておくと話が早い。
緊急通報装置の事業は、市ごとに名前も条件も費用も違う。公式ページを確認できた3市を並べた。
| 市 | 対象 | 費用 | 内容 | 申込み先 | 公式ページの更新日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 名古屋市「ひとり暮らし高齢者緊急通報事業(あんしん電話)」 | 65歳以上で慢性疾患等があり日常生活で特に注意が必要なひとり暮らしなど3類型 | 前年の所得が老齢福祉年金受給限度額(169万5千円)以上の場合は月2,145円(税込)。それ以外の区分は案内ページで確認 | ボタンで通報。相談ボタンで24時間365日の民間コールセンターにつながる。年4回程度の安否確認電話 | 区の福祉課、または支所区民福祉課 | 2026年8月19日 |
| 広島市「あんしん電話設置(高齢者)」 | おおむね65歳以上で日常生活で注意を要するひとり暮らしなど。協力員を原則2人確保する条件がある | 市民税課税世帯は月1,683円(固定電話型)・2,233円(携帯電話型)。非課税世帯は169円・224円。生活保護世帯等は無料 | 毎月1回以上の声掛けがある | 区の福祉課。協力員が見つからないときは民生委員に相談 | 2025年3月18日 |
| 横浜市「高齢者見守り・安否確認機器補助事業」 | 市内在住の65歳以上のひとり暮らし | 登録されたサービスの月額を、最大1,000円補助 | 市の登録事業者のサービスを利用する | 登録事業者へ直接 | 2026年10月27日 |
確認日はいずれも2026年10月26日。出典は次のとおりだ。
広島市の「月169〜2,233円」には、生活保護世帯等が無料になる区分も含まれる。「自治体の見守りは無料」とも「有料」とも言い切れない。同じ市の中でも、世帯の状況で費用が変わる。
表にある3市以外の市区町村は、事業名も条件も費用も違う。表にない市区町村は、親の住所の市区町村に電話で聞いてほしい。
制度が変わる実例が、横浜市だ。市の公式ページによると、高齢者あんしん電話貸与事業は令和8年3月31日で終了した。あんしん電話の装置は、令和8年4月以降、回収業者から順次連絡がある。
終了した事業の後継が、表にある「高齢者見守り・安否確認機器補助事業」だ。市内在住の65歳以上のひとり暮らしが、市に登録された事業者の見守りサービスを自分で選んで契約し、その月額を最大1,000円補助してもらう仕組みで、補助の対象は月額費用だけになる。初期費用やその他の費用は対象外だ。市の別の見守りサービスを使っている人は、対象外とされている。登録されているサービスの一覧は、市の公式ページにある。この記事では、登録事業者の名前を並べない。市のページで、条件と一覧を確かめてほしい。
出典:高齢者あんしん電話貸与事業、高齢者見守り・安否確認機器補助事業、同 補助金交付要綱(いずれも横浜市、確認日2026年10月26日。補助事業のページは2026年10月28日に再確認)。
ここから言えるのは、ネットや過去の記事で見た自治体の制度が、今もあるとは限らない、ということだ。申込みの前に、必ず市区町村の現在の案内を見る。
自治体の見守りには、機器を使わないものもある。名古屋市の「高齢者見守り協力事業者登録制度」は、新聞販売店などの事業者が、ポストに郵便物がたまっているなどの異変に気づいたとき、区役所に連絡する仕組みだ。申込みが必要なサービスではなく、地域の目を増やす仕組みとして実施されている(公式ページの更新は2026年10月8日)。
民生委員は、厚生労働大臣が委嘱し、住民の立場で相談・援助を行う。親の地域の民生委員は、地域包括支援センターや市区町村の窓口で聞ける。
出典:高齢者の見守り協力事業者(名古屋市)、民生委員・児童委員について(厚生労働省)。確認日はいずれも2026年10月26日。
名古屋市には、身寄りのない高齢者向けに、見守り・安否確認に加えて、亡くなったあとの葬儀・納骨、家財の処分、役所の手続きの代行までを行う「あんしんエンディングサポート事業」がある。条件は厳しく、市民税非課税、預貯金1,000万円以下、葬儀・納骨費用として25万円の預託金などが挙げられている(公式ページの更新は2026年4月21日)。
名古屋市の例だが、見守りが亡くなったあとの手続きにつながる事業もある、という実例になる。終活の入口として、親の市区町村に似た事業があるかを聞いてみるのもよい。
出典:あんしんエンディングサポート事業(名古屋市、確認日2026年10月26日)。
弁当を届けるときに安否を確認する配食サービスも、自治体の事業として行われている。ただ、配食は食事の支援が中心で、見守りの仕組みとは別に考える。対象や費用は市区町村で違うので、窓口で聞いてほしい。
日本郵便の「郵便局のみまもりサービス」を、2026年10月26日に公式ページで確認した。基本のサービスは、「みまもり訪問」と「みまもりでんわ」の2つ。どちらかを契約すると、オプションで「駆けつけ」を申し込める。
| サービス | 内容 | 月額(税込) | 駆けつけを付けた月額(税込) |
|---|---|---|---|
| みまもり訪問 | 月1回、最大30分を目途、10項目、写真付き報告 | 2,500円 | 3,380円〜 |
| みまもりでんわ | 毎日の自動音声電話、結果をメールで報告 | 1,070円〜 | 1,950円〜 |
| みまもり訪問+でんわ | 両方 | 3,460円〜 | 4,340円〜 |
追加の費用もある。報告を郵送で受け取る場合は月200円(税込)の手数料がかかる。駆けつけは、実際に出動したとき1回5,500円(税込)がかかる。セコムの案内では、対応が1時間を超えると1時間ごとに5,500円が加わる。
「〜」の付いた料金は、契約の内容によって金額が変わる。親の場合にいくらになるかは、申込みの前に公式ページの料金欄と申込み窓口で確かめてほしい。
出典:郵便局のみまもりサービス(高齢者見守り)、よくあるご質問(日本郵便、確認日2026年10月26日)。
郵便局の社員等が月1回訪問し、1回あたり最大30分を目途に、基本質問7項目と、23項目から選ぶ3項目の計10項目を聞く。結果は、写真付きの報告書(PDF)をメールで報告先(最大3名)へ送る。郵送で受け取ることもでき、その場合は月200円(税込)の手数料がかかる。訪問する社員を指名することはできない。
毎日、指定した時間帯に自動音声が電話をかけ、回答結果をメールで報告先(最大4名)へ送る。応答がなければ1時間以内に再度かけ、2回続けて応答がなければ、不在の結果をメールで連絡する。時間帯は、7時台から20時台まで(14時台と15時台は除く)から選ぶ。
駆けつけは、家族の要請で警備会社(セコムまたは綜合警備保障)が駆けつけるオプションだ。警備会社との契約が別に必要になる。出動時は1回5,500円(税込)で、対応が1時間を超えると1時間ごとに5,500円が加わる(セコムの案内)。提供エリアは警備会社のエリアと同じで、エリア外は公開されておらず、契約が成立したあとに連絡がある。
出典:セコムの駆けつけサービスのご案内(日本郵便、確認日2026年10月26日)。
公式ページと、みまもり訪問サービスの利用規約(2020年4月1日改正版)から、契約の前に知っておきたい点を拾った。
急変時の対応を考えるなら、駆けつけのオプションや、自治体の緊急通報装置を含めて検討することになる。
出典:みまもり訪問サービス利用規約(日本郵便、2020年4月1日改正版)。規約の内容は変わることがあるので、申込みの前に現行版を確認してほしい。
親が施設に入るなどして実家が空いたときの建物の管理は、日本郵便でも別のサービス(空き家みまもり)になる。実家の空き家の注意点は、実家の片付けを業者に頼む前の記事に書いた。
民間の見守りには、電気の使用や動きを検知するセンサー、プラグ型、カメラ、警備会社の駆けつけ付きのものなどがあり、製品も料金も幅が広い。この記事では、商品の順位づけや優劣はつけない。選ぶときは、次の項目を各社の公式の料金表、規約、重要事項で確かめる。
| 確認すること | なぜ | どこで分かるか |
|---|---|---|
| 誰に通知が行くか | 家族の誰が、いつ、どの手段で知らされるかで、気づく速さが変わる | 公式の説明、規約 |
| 異変の判断(何を検知するか) | 電気の使用、人の動き、ドアの開閉など、センサーで分かることと分からないことが違う | 公式の仕様、よくある質問 |
| 駆けつけの有無と1回の料金 | 通知だけか、人が来るのかで安心の中身が違う。出動時に別料金のことがある | 料金表、規約 |
| 初期費用と月額 | 月額が安くても、機器代や工事費が別のことがある | 公式の料金表 |
| 契約期間・解約 | 最低利用期間や、解約の手続き、違約金の有無 | 規約、重要事項 |
| 設置の手間 | 工事の要否、電源、通信回線(Wi-Fiなど)が要るか | 公式の設置案内 |
| 本人の同意とプライバシー | カメラやセンサーは、本人が嫌がることがある。何の情報が誰に渡るか | 規約、プライバシーの案内 |
センサーの見守り機器を、公式の説明で確かめたいとき
見守りプラス認知のアイシルは、株式会社アイトシステムの高齢者向けの見守り機器だ。広告主の公式ページによると、各種センサーで異常な状態を検出すると、家族やあらかじめ登録した協力者に通報する。家族はパソコンやスマートフォンから、生活の状況を確かめられる。
公式ページの価格欄には、月額利用料2,178円(税込、クラウド利用料を含む)、初期費用21,780円(税込)とあり、インターネットの環境は利用者が用意する。モバイルルーターがセットのモデルや、レンタルの契約もある(2026年10月26日に公式ページで確認)。申し込む前に、上の表の項目(誰に通知が行くか、契約期間と解約、本人の同意)を確かめてほしい。
見守りの種類は多いが、最初に相談する窓口は、親の状態でおおよそ決まる。
| 親の状態 | 入口 |
|---|---|
| 元気だが連絡が減った | 市区町村の高齢福祉の担当課、地域包括支援センター。郵便局や民間の見守りも候補 |
| 持病があり急変が心配 | 市区町村の緊急通報装置の事業(対象に慢性疾患などの条件がある市がある)、駆けつけのある民間・郵便局のオプション |
| 物忘れが気になる | 地域包括支援センターやかかりつけ医に相談する |
| 遠方で通えない | 郵便局のみまもり訪問、民間の見守り。申込みの手続きを代わりにできるか、窓口で聞く |
物忘れや病気の心配は、この記事では判断しない。地域包括支援センターやかかりつけ医に相談してほしい。
見守りは、親の生活を家族が知る仕組みだ。本人が知らないまま始めるものではない。郵便局のみまもりでも、利用者が報告先への情報提供に同意しない場合は、報告されない扱いになっている。親が見守りを嫌がるときは、決めつけず、まず地域包括支援センターに相談してほしい。
ひとり暮らしの見守りが難しくなったときの選択肢として、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)のように、安否確認と生活相談が付いた住まいもある。種類の違いは親の老人ホームの探し方に表で整理した。特養に入れないあいだの在宅の支えは、特養に入れないときの選択肢で書いた。
無料のものも有料のものもあり、市区町村と所得で違う。広島市のあんしん電話は、生活保護世帯等は無料で、課税世帯は月1,683円・2,233円だ。名古屋市は、所得が一定以上だと月2,145円の自己負担になる。「無料」と書かれた案内を見つけたときも、対象と条件を個別に確かめる。
みまもり訪問が月2,500円、みまもりでんわが月1,070円から、両方で月3,460円から(いずれも税込)。駆けつけを付けると月額が880円上がり、出動時は1回5,500円がかかる。表は上の「3つのサービスと月額」を見てほしい。
訪問は月1回で、毎日ではない。毎日行われるのは、自動音声の電話(みまもりでんわ)だ。
郵便局のみまもり訪問とでんわは、緊急通報や救助を目的としたサービスではない(規約)。駆けつけはオプションで、警備会社との別契約、1回5,500円、提供エリアの制限がある。
自治体の事業は、要件が市ごとに違う。たとえば名古屋市のあんしん電話は、65歳以上で慢性疾患等があり日常生活で特に注意が必要なひとり暮らしなどが対象だ。親が対象になるかは、案内ページの対象欄で確かめ、迷うときは区の窓口に聞く。介護保険の申請については、介護保険の申請は家族が代わりにできるに書いた。
見守りは本人の同意が前提だ。決めつけず、まず地域包括支援センターに相談してほしい。親の気持ちや、物忘れ・病気の心配の判断は、この記事ではしない。
見守りの周辺で読まれる記事を挙げる。
確認日はすべて2026年10月26日。